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太平洋戦争2(昭和17/1942)
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作詞 時雨音羽
作曲 上原げんと

花の都風薫る
港東京の船の窓
富士も筑波も晴れ晴れと
覗くマストの旗は鳴る

唸るサイレン散る花火
通う足音活き活きと
伸びる東京の工場街
若い瞳が燃えている

銀座彩る柳にも
開く港の風が吹く
勢い木遣りの声高く
ドンと積み出せ山と積め

出船入船絶え間無く
街は明るい南風
響け世界の果てまでも
港東京のこの繁盛
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作詞 環瑠璃
作曲 定方雄吉

あの峰高く 目指しつつ
山の緑へ 登ろうよ
真澄の空に 届く峰輝きて
微笑み交わす 友の笑顔に
若葉は映える
おお肩を並べて 手を組んで
緑緑へ 楽しく行こうよ

歌声高く 朗らかに
山の緑へ 登ろうよ
小鳥は歌い 花は谷間に咲き香り
岩間に響く 水の瀬音も
我等を呼ぶよ
おお肩を並べて 手を組んで
緑緑へ 楽しく行こうよ

憧れ胸に抱きつつ
山の緑へ 登ろうよ
溌剌滾る 若い力だこの意気だ
緑の風に 夢は飛ぶ飛ぶ
心は弾む
おお肩を並べて 手を組んで
緑緑へ 楽しく行こうよ
作詞 サトウハチロー
作曲 加賀谷伸

ジャングル踏み分け
行く我が胸に
浮かぶは何 その影は
過ぎし戦の日に
この森を越えし 我が勇士
南の南の 月は麗し
今宵あの日の事 語れよや一夜

我に南の夢 
しみじみと
語り聞かせし人 今いずこ
胸に育みし夢
今花咲きて ここに匂えり
ザボンに良く似た 月は麗し
耳に囁く風その風の 歌も懐かし

ジャングル踏み分け
行く明日今日
ペンを取り上げ 書くこの日記
十年二十年経て
この日をば 偲ぶも楽し
今宵はこよなく 月は麗し
明日の暁までこの我を 月よ守れよ
作詞 佐伯孝夫
作曲 大中寅二

昼なお暗い密林の
道無き道を踏み越えて
日に夜を次いで進み行く
敵撃滅の鉄兜

千人針の腹巻も
ぐっしょり濡れる玉の汗
渇けば啜る華の露
唇噛んでまた進む

行く手を阻む泥の沼
猛獣毒蛇何者ぞ
名立たる敵に会うまでは
護れよ八幡肌守り

おどろに繁る蔦蔓
慌てて逃げる猿の群れ
ちらりと見えるあの空は
幾日振りの青空ぞ

忽ち襲う大スコール
浴びつつ兵は黙々と
敵陣指して粛々と
密林衝いてなお進む

日中の熱さ夜の寒さ
マッチは湿るこの瘴気
生木を燃して水盒の
煙に咽ぶ戦友若し

折しも響く爆音は
ああ勇ましの友軍機
日の丸振って陰ながら
武勲を祈る小休止

東を向けば父母の
励ます声が今日もする
誓って明日は敵の旗
この手で銃で撃ち抜くぞ
作詞 西條八十
作曲 加賀谷源蔵

敵艦見ゆの警報に
すわやと勇み舞い上がる
我が荒鷲の編隊の
瞳に映る黒煙
ああ天佑のマレー沖

恨みは積もる米英を
庸懲すべき時は来ぬ
全機微塵に砕けても
撃滅せずに止むべきや
必中魚雷の味を見よ

轟然立つや火の柱
堅備を誇る敵旗艦
ウェールズ号は真っ二つ
続く戦艦レパルスも
瞬く消ゆる波の底

ああ昨日まで昨日まで
七つの海に嘯きて
驕りし国よ今いかに
讃えよ無敵海軍の
凱歌に明くる大東亜
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